【レポートの書き方】下手な鉄砲レポートも数撃ちゃ当たる合格する

2018年秋入学、法学部甲類の小室と申します。今年度から法学部学習会担当をさせていただいています。

先日、湘南慶友会法学部のLINEグループで、新入会員の方からこんなご質問がありました。

「レポートは、叩き台レベルでもどんどん提出し、先生にブラッシュアップしてもらったほうがよいか。または、ある程度の完成度を目指したものを提出し、一発合格を狙った方がよいか」

この疑問、慶應通信の学生ならどなたも一度は考えてみたご経験があるのではないでしょうか。

世間はGWに突入しましたが、残念なことに社会情勢上外出しづらく時間があるので(いやそれこそレポート書けよ!というツッコミを自分に入れながら)、①どんどん提出派、②しっかり検討派の良い点、悪い点を、上記LINEメンバーから出た意見も踏まえ、それぞれ自分なりにまとめてみました。

慶應通信レポート用紙

①どんどん提出派

◎良い点……まずは、レポートの場数を踏むことができ、文章を書くという経験値があがります。先生からの指摘を正しくくみ取って直せれば、レポートをクリアする近道になります。また、不合格だったとしても、提出それ自体が認められれば科目試験を受験することができます。

×悪い点……採点する教員は、教授はじめ忙しい時間を割いて通信生のレポートを採点しています。忙しい先生方に対し、失礼に当たらないよう全力でレポートに取り組むべき、という意見もあります(ごもっとも)。早く出すことを目的としてしまうことが原因で、引用の仕方や課題の論点を外してしまった場合、レポート提出と認定してもらえない科目もあるそうです。また、不合格が続くと勉強に対するモチベーションが低下するという問題もあります。

②しっかり検討派

◎良い点……時間をかけただけ、合格をもらう確率が上がります(当社比)。結果的に、何度も出すよりも早く済むこともあります。また、与えられた課題や学説、自分の意見をしっかり検討することにより、知識の定着にも繋がります。

×悪い点……ずるずると考え込んでしまうと、学習の進度が遅くなります。せめて各テスト前のレポートの提出期限などに定期的な提出目標を設定しないと、結論が出ずにいつまでも抱えてしまうことにもなります。そうすると、いつまでも卒業が見えてこないという事態に陥ります。

皆さんのご経験はいかがでしょうか。また、総合的に見てどちらがいいと思いましたか。私は、個人的には「どちらも一度は試してみて、自分に合った方を選ぶ」というのがいいのではないかと感じています。

私もどちらも試してみまして、今は「しっかり検討派」に落ち着いています。一時期レポートを短期間に出しまくったのですが、あまりに私の鉄砲が下手すぎたのか数を撃っても全く当たらず、ことごとくすべて不合格。自分の文章力や分析力のなさを痛感し、今はどの科目も丁寧に複数の文献を読んで、構成をじっくり検討し、ライフルのごとく一発で合格を仕留められるよう心掛けています。

ただ、数撃った末に的から外れていったレポートが全く無駄だったとは思っていません。文章をたくさん書くことで「慣れ」につながりましたし、受けた指摘のなかには「レポートの構成」や「引用の仕方」を丁寧にコメントしてくださった先生もいらっしゃり、後の別科目のレポートにその指摘されたこと応用することができました。

なお、合格できるクオリティのレポートをどんどん提出できるのなら、(元も子もないですが)それが一番いいと思います。もちろん最低限のクオリティは保つべきだと思いますが、一発合格とは行かずともそれなりに形にしたものをマシンガンを連射するかのごとくたくさん提出し、先生の意見をしっかり確認して修正・再提出して次々クリアしていく、というタイプの方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

どんどん提出派でもしっかり検討派でも、目的はレポートを出して合格を勝ち取ることです。自分に合った、無理なく続けられる手法をご自身で探してみてください。また、レポートがなかなかうまくいっていない、という方は、一度手法を変えてみるという手もありかもしれません。

たくさん難しい文献を読んで、考え、自分の言葉でまとめて文章にし、それをその分野の専門家に読んでもらうという機会は、この慶應通信に入らないとなかなか経験できないことだと思います。せっかくの貴重な機会ですから、文献に並ぶ知見に触れるだけでなく、思考力や文章力も磨くことで、狙ったものを撃ち抜ける自分の武器を手に入れたいと思っています。